虹色NOTEBOOK

日々の出来事 想いのままに……

(移設復刻 改訂記事)

 

現代の小学生のお母さんは、お仕事をされる方が殆どになりましたが、私の子供の頃は、専業主婦が普通でした。

仕事をするお母さんは、八百屋さんなどのお宅で個人店を営んでいるご家庭。

共働きのご家庭があると、子供ら皆、大変だ……可哀想だ……そういった関連の話は言わないように気をつけよう……と思ったものです。

 

今では、むしろ専業主婦というと悪く思われたりもするくらい?……時代は変わるものですね……

働かなきゃ仕方ないから! 

でも女性も自分自身の時間、収入、生き甲斐が欲しいから。とも聞きますよね……

お母さんがお家にいて家族の為に準備を整え送り出し、迎える。素晴らしいことだと思います。私は。トラウマでしょうか……子供の頃なりたかった職業は無し。お母さんになりたかった。

 

小学校の時の事。

雨が降りそう。降って来た! となると、お母さんが傘を持ってやって来ました。

私の行っていた小学校は、教室前の廊下の外窓側に傘を引っかけるバーがあり、自分の場所が決まっていました。

お母さんたちは授業中、中の子供にニッコリ笑顔で合図をし傘を置いて行くのが定番でした。

 

いつも一番に持って来てくれる、一番家の近い○○君のお母さん。

あの人は□□ちゃんのお母さん。

さらっと置いて行くお母さんもいらっしゃいました。

お母さんが来る度、子供たち皆が見ます。すっかり覚えています。

 

ソレがとても羨ましかった。

私は一度も持って来てもらった事がありませんでした。

 

雨が降ってしまうと濡れて走って帰るか、お友達に入れてもらって。

昔は天気予報が大きく取り上げられていませんでしたし、今のように詳しく、正確でもありませんでした。

 

ある日、途中から大雨になり、あっという間に次々と傘が並びました。

空いているのは、フルタイムにお仕事を担っていらっしゃるご家庭の子と私だけ。クラスに3人。

 

私もこれは流石に! 今日こそは持って来てくれるんじゃないか!? と期待を通り越し祈る思いでした。

土砂降り。運動場は泥の湖と川になりました。

 

でも来なかった。

こんな中、濡れて帰れというのか?! とお怒り&大ガッカリモード。

あまりに凄い降り方で、走って飛び出すにも躊躇していた。

ら、

クラスメートの女子が「お母さん病気なんでしょ。来るわけないやん」

 

「入れたたげよか?」 

 

まさに現実なんですが……

意地悪に聞こえました。

 

今、この瞬間にも来てくれやしないか!!と願いましたが

 

……

 

しつこく勧めてくれたので、入れてもらいました。

 

家に帰ると、母は、土砂降りの中どうやって帰って来たのか、などは

全く気にしていない様子。

 

ガッカリしたと同時に諦めました。

 

私は折り畳み傘を買ってもらいました。当時は、大人が持つ物でした。

 

大雨の日、持って来てもらっていない子はお仲間! かと思いきや、一人の女子は、お母さんの折り畳み傘を持たされ、用意周到だったのです。もう一人の極近所の男子は、どうしたか知りません。

 

土砂降りにコリゴリし、自分で天気予報を確認し、折り畳み傘を活用するようになりました。

 

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